“なにかをうしなうものがたり” ef - a tale of memories. 短評

懇意にしている八柾さんからおすすめされた

ef - a tale of memories.
(ご指摘がありましたので、修正させていただきました。感謝to八柾師)
(つまりefの一期ですね)

をみました。

あらかじめ申し上げておきますと、私は原作未プレイです。

評価としては、
「蛇足」
というのが正直なところです。

全12話ですが、11話で終わってよかったものだと思います。

最後は妙にさめてしまいました。

いや、すばらしいです、すばらしいのだけど、さいご、どうしても、鼻についてしまったのです。

傑作であることは間違いない、とんでもない作品であることも是非を問わないのだけど、
でも、ゆえに、あの最後は、どうしても、うん。


それこそ、「重みを背負って生きてゆく」というテーマなのに、製作者側から思い切りその重みを外してきました。全員に対して等しく「救済」が用意されてしまったのです。

「重み」がテーマなら、救済前の11話で終わって、視聴者にも「重み」を残すほうがよりテーマに沿っているのではないかと思うのです。

喪失と獲得の物語としては、喪失は文句ない、でも獲得がどうしても甘いです。
そもそも6時間で物語を完結させることは、群像劇では非常に難しいことです。
もともとの脚本はノベルで7時間でしたっけ?

特に、ヒロインの掘り下げがどうしても甘くなりがちでした。
行動にいたる説得力が、特に「みやこ」については感じられませんでした。

奇跡を解説していましたが、結局あるのは現象だけなので、どういう説明を加えることもできると思います。あれは、解釈しだいですね。

構成とコマ割と展開については最大限の賛辞を送ります。
限られた予算の中で、あの演出技法は発想としてずば抜けています。


ってか、景あれでいいのかよ!
救済が一番甘かった、というか妥結点が一番あいまいだった彼女。
どうなることやら。

2期はまだDVD化されていないので、それも通してみて改めて書いてみようと思います。